株式会社NTTドコモ様にて、四季報写経研修を実施いたしました。

2024年6月25日
株式会社NTTドコモ様にて、ライフスタイルイノベーション部と新事業開発部の二部署の方々にお越しいただき四季報写経講義をさせていただきました。参加していただいた社員の方へのインタビューやアンケートをご紹介します。
 
<研修概要>
四季報写経のやり方を説明させていただいたのち、実際に社員の方々にも各自で四季報写経に取り組んでいただき、学びをグループや会場全体で共有していただきました。
 

━━━ まずは、今回四季報写経研修をご依頼いただいたきっかけを教えていただけますでしょうか。
笹原さん(ライフスタイルイノベーション部 部長) 私自身がもっと数字に興味を持たなければいけないな、という危機感をいだいているので、自社の業績だけではなく、他社の業績も知りたいなと思い、決算発表を見たり、気になったことをさらにネットで調べたりしていました。
 
ただ、様々なことを調べているうちに時間だけが過ぎてしまうことがよくありました。楽しいのですが、結局何を調べていたのかわからずに30分くらい経ってしまっていることも多くあり、効率が悪いなと思っていたので、コンパクトに知りたいなと思っていました。
 
そんな時に、平田さんとBoost Capital堀さんがホストしているポッドキャストで「四季報写経」を知り、これはいいなと思いました。ちなみに私は研修を受けてから、今も毎日継続して写経しています。
 
━━━ あれから2週間くらい経っていますが、毎日写経されているのですね。ちなみに他の方は、写経を続けられていますか?
 
野村さん(経営企画部 事業開発室)私は平日はできていないのですが、週末に関心のある会社を写経していますね。社員同士で「今はこの会社を写経してる」などと話しますし、研修後、ご家族の方にも四季報写経の話をしている社員もいました(笑)。
 
朝生さん(新事業開発部 インキュベーション推進担当 担当部長)社員の中には、研修の後にすぐに四季報オンラインを契約して、写経続けて、考察レポートまで送ってきた人もいましたよ。
 
 
━━━ どういった会社を写経されているのでしょうか?
赤見さん(ライフスタイルイノベーション部 ライフスタイルビジネス戦略担当)私は戦略担当なので自分の担当のセキュリティとかコミュニケーション領域の競合などの会社を写経しています。
 
野村さん 私は株式投資をしているので、投資している企業の状況を見ています。
 
笹原さん 私は知り合いのVCが投資した会社など、ここ数年で上場した知り合いの会社を結構見ています。表向きでおっしゃってることと会社の状況と照らし合わせてみると「おお!思ったより利益出てるな」や「あの事業は赤字なんだ」などの発見がありますね。
 
━━━ 研修前と研修後で日々の思考や行動に変化はありましたか?
朝生さん 冒頭で笹原さんも言っていましたが、これまで企業を調べようと思ったときには決算発表などのIR資料を見に行くことが多かったのですが、やはりそこから会社全体を理解するのは時間がかかっていました。
 
それが今回四季報写経をやってみて、四季報にはあれだけの情報が凝縮されていて、四季報を見れば、企業のステータスや現在取り組んでいることなどが理解できるのは、大きな発見でした。自分が取り組んでいる領域の企業について調べようと思ったときに、問いの起点として四季報写経は使えるなと。
 
赤見さん 四季報には就活のイメージが強かったのですが、実際に見てみると四半期単位で出版されているので、直近の情報が非常に端的にまとめられているなという印象を受けました。これまでは社内資料を作るために市場動向などをネット調査で調べたりしていたのですが、四季報の方が最新情報が載っており、使いやすいのではないかと感じました。
 
野村さん 私は、ニュースで企業の名前を見たときに、写経したことがある企業については、その会社の事業の内容や経営状況などが頭に思い浮かぶようになりました。これは四季報を読むだけでなく、書き写す、写経をしたからこそ、ひとつひとつの情報がしっかりと頭の中に入ってきて記憶にも残っているんだなと感じます。
 
ファクトから抑えることが大切だなというシンプルなことを再認識させられています。講演や記事などで語られていることと実際の数字は違うということを冷静に考えられるようになりました。新規事業系は業界問わず、色々なものが脚光を浴びて、華々しいところがメディアなどでは取り上げられがちですが「これは本当に上手くいっているのかな?」と一呼吸置いて冷静に捉えられるようになりました。
 
笹原さん 四季報写経をやってから、四季報で知りたい情報がパッと知れることに気が付いたので、決算資料を見に行くのが面倒になりましたね(笑)。
 
また、決算資料を見ていてもあまり知的好奇心が湧かなかったのですが、「この数字どうなっているんだろう?」などの関心が生まれるようになりましたね。決算資料だとどうしても華々しい戦略など色々な情報が入ってきてしまいますが、まずはファクトをつかむという意味ではコンパクトにまとまっており、「あれ?」と思う点が1つか2つしかないので、そこを紐解きたくなりますね。
 
朝生さん 何が載っているのかが共通フォーマットで決められているから使いやすいですよね。これまではひとつひとつの項目を全部検索で打って調べていたのですが、圧倒的に四季報を使う方が早いなと。
 
━━━ 御社では他にも様々な企業研修を導入されていると思いますが、他のワークショップと比べて、今回の四季報写経ワークショップが異なっていた点を教えていただけますか。
朝生さん 弊社ではリーダーシップ研修や戦略フレームワーク研修など様々な研修も実施していますが、講義形式のものも多く、どうしても社員が受動的になってしまいがちです。しかし、四季報写経は座学だけではなく、自分で手を動かしてアウトプットを出していくものなので、社員が能動的に取り組めたのがとても良かったと思います。
 
また、他の研修ですと教科書で学べることを復習する形が多いですが、四季報写経研修は教科書では学べないことを学べた点も良かったです。
 
━━━ ライフスタイルイノベーション部と新事業開発部の二部署の方々にお越しいただきましたが、他の部署や他の会社さんに進めたいと思われますか?
笹原さん とても思いますね。今回の私たちのように新規事業立ち上げにもベネフィットは有りましたし、会社の経営に関わる立場の人たちも知っておくべき情報だと思うし、どんな状況の会社や部署でも役に立つと思いますね。四季報写経をやると、会社の基本の情報として抑えるべきことがきちんと押さえられて、インターネットに溺れずに会社のことを正しく評価できるようになると感じました。
 
朝生さん 私は7月より総務人事部に異動していますが、内定式後の新入社員にもおススメしたいな、と思いました。内定式にて新入社員に「これから入社するまでの間、どうやって過ごしたらいいのか」という話をするのですが、そこで四季報写経をおススメするのも良いのではないか?と感じました。10月1日の内定式のあと、入社まで半年間あるので、1日1社写経するとして180社出来る。自分の興味のある領域でも、何の領域でも良いのですが、その領域で様々な企業を見ているだけで圧倒的にスタートラインが違ってくると思います。
 
ビジネスを行う上ではもちろん役に立ちますし、ネットワーク系に行くとしても、将来的に取引先やパートナーを選ぶ際には「この会社は大丈夫なのかな?」とサステナビリティの観点も含めて、判断できないといけません。その際に、企業を見る視点を持っていることは、非常に大切なことだと思います。
 
野村さん 初めは四季報写経というのがパワーワードすぎて「どんなことをやるんだろう?」とドキドキしていたのですが、実際に研修を受けてみて、企業の見方がだいぶ変わってきたなと思うので、本当に研修を受けて良かったなと思っています。色々な方にぜひ受けてほしいですね!
 
株式会社NTTドコモ様、今回は貴重な機会をいただきまして、本当にありがとうございました!

 
【社員の皆さまからの研修後アンケートを一部抜粋】
  • 非常に有意義な時間でした。パラパラと四季報を読むだけでなく、実際に「写経」することで、記憶は定着するし、手法として非常に有意義なので取り入れてみようと思う。
  • めちゃくちゃ面白かったです!!!あらためて企業を俯瞰して見ると色々な違いがあるんだなと思いました。
  • 最初は写経ということで怪しく感じていたが、実際に説明を聞き手を動かすと市場企業理解、仮説設計に大きな効果を感じた。
  • 細かく見ていくのは大変ですが、この分量で業界知識を深められるのが素晴らしい。
  • 楽しくビジネスの裏側(でも本質)を自分のものにするやり方を理解することができました。
  • 元ドリームインキュベーター代表の山川様の日経新聞の記事にて、「苦行とも言える企業情報の大規模インプットでコンサルタントの下地が備わった」という記事を見て、いつか自分もやってみたいと思っていた。四季報は、自分にとっては関係性の低い企業も多く、ピンポイントでしか見る機会が無かったが、企業間の横比較をしながら写経することで、ベンチマーク的な感覚が備わるように思えた。次は、第1次産業から高次の産業へ、バリューチェーンを数珠繋ぎで見てみて、どこが伸びるとどこが連動するのかを見えるようになりたい。